| 借主に対する悩み,貸主に対する悩み,その他不動産に関する問題 敷金・保証金・更新料・承諾料・私道・袋地・市街化調整区域等に関する不動産の問題 神奈川県 藤沢市 の『湘南総合法務オフィス』にお任せください!! |
||
![]() |
藤沢駅 北口 徒歩6分 (神奈川県 藤沢市) 〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢1099−6 TEL : 0466−27−8158 FAX : 0466−27−8509 (営業時間・事務所マップ) |
|
| 平山・神野 行政書士事務所 | ||
| 行政書士 平山 清嗣 ・ 神野 友宏 | ||
| TOPページ サイトマップ ご相談・お問い合わせ リンク | |||||
1.「不動産トラブル」予防の重要性 住む場所がある以上、土地や建物といった「不動産」と全く関わり合いにならない生活をして いる方はほとんどいらっしゃいません。 そのように、生活と非常に密接な関わりを持つものであるからこそ、誰でも「不動産トラブル」 に巻き込まれる可能性があるのです。 そして、不動産という金額が大きいものが対象になっているため、そのトラブルはそのままに しておくと致命的な結果を招く危険性もあるのです。 このように「不動産トラブル」対策は非常に重要であり、トラブル解決・予防のために、最低 限の知識は持っておく必要があると言えるでしょう。 ここでは、よくある身近な不動産トラブルの主なものについて、トラブル解決だけではなく、 トラブル予防という観点からも説明していきたいと思います。 このページのトップへ 2.敷金に関するトラブル アパートや賃貸物件を借りる時に、前家賃や礼金とともに、家賃の1〜2ヶ月分程度の敷金と 言われるお金を支払いますが、普通の場合、部屋を出る際には、未払い家賃などを差し引いて 返還されます。 この敷金は、本来家賃の滞納など、借主側の不始末に備え、あらかじめ家主が預かっておく金銭 のことを言います。 従って、部屋の明け渡し時には全額戻ってくるのが原則です。 (なお、保証金という場合も敷金と同じものですが、店舗・事務所などを賃貸する場合に、家主 が多額の一時金を得るために考え出された呼び方です。) しかし、この敷金の返還をめぐり、現在でも色々なトラブルが起こっています。 部屋を出る際のリフォームの費用は誰が負担するのか、退去する時は、借主が原状回復義務に 従い修繕費を支払わなければならないのか、といった問題です。 民法606条1項によれば、賃貸物件を修繕するのは家主の義務ですが、「部屋を貸してもらって いたのだから、出るときは元どおりにしろ」というような家主もいるようです。 しかし、賃貸借契約は、部屋を借りてもらい、その対価として借主に家賃を支払ってもらうこと から成り立っています。 家主は、借主が部屋を利用できる状態に維持する義務を負い、その費用も家主が負担するのが原則 です。 よって、借主は、部屋を利用するために家賃を払っているわけですから、普通に生活していて できた汚れやキズ(通常損耗)や古くなっていくにつれて出てくる傷み(経年劣化)については、 家賃でカバーされます。 法律でいう「原状回復」とは、建物(部屋)から借主の持ち物(照明、荷物、取り付けたエアコン など)を取り除くことだけを意味します(民法616条、598条)。 ですから、借主の原状回復義務は契約したときの状態にまできれいにすることではありません。 次に入居する人のためにする改装・リフォームの費用は、特別な約束(特約)がない限り原状回復 には含まれないことになります。 何の特約もないのに原状回復費用を要求するのは、敷金ぼったくりの手口に近いと言えます。 この原状回復に関しては、国土交通省がガイドラインを定めており、裁判例などを踏まえ、家主と 借主の双方があらかじめ理解しておくべき一般的なルールを国が示しています。 しかし、指針であって、破っても罰則がないため、ガイドラインを守らない業者や家主がいるのも 現状です。 また、原状回復の特約がある場合であっても契約書に書いてあるからといって借主がそれに即、 縛られるわけではありません。 ガイドラインによれば、特約の成立要件として、このような定めがあります。 (1)特約の必要性があり、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること。 (2)借主が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことを認識していること。 (3)借主が特約による負担の意思を表示していること。 以上の3つの要件すべてを満たしていない場合は、特約は無効であると主張できます。 また、退去時の修繕費用負担の具体例としては、賃借期間によっても若干変わる場合もありますが、 次のような指針があります。 床(畳・カーペット・フローリング)及び壁・天井(クロス)、建具については、 (1)通常の使用による損耗は家主負担 ・家具の設置による床やカーペットのへこみ ・畳やクロスの変色 ・壁に貼ったポスターや絵画の跡 ・冷蔵庫などの電気ヤケ など (2)原則、家主負担だが、借主の管理が悪く損耗が拡大した場合は借主負担 ・カーペットに飲み物をこぼしたことによる染み ・カビ、台所の油汚れ(使用後の手入れが悪い場合) ・結露を放置したことにより拡大した染みやカビ など (3)借主の住まい方使い方次第で発生する毀損部分の修繕費用は借主負担 ・不注意で雨が吹き込んだ事によるフローリングの色落ち ・ペットによる柱などのキズ など 敷金返還のトラブルについては、ケースバイケースによりその返還可能額も異なるようです。 やはり、賃貸借契約を最初に結ぶ際には、失敗しないために十分な注意が必要です。 借主は、特に業者からの「重要事項説明書」で借主にとって不利益となる重要な事実の説明を受け、 内容を確認することが大切です。 このページのトップへ 3.消費者契約法による借主保護 消費者契約法では、消費者(借主)にとって不利益な事実を告げずに「重要事項説明書」の説明 を行った場合は、契約取消の原因になるとされています。 この消費者契約法は借主にとって強い味方になっています。 かつては、裁判で争われたケースの中で、自然損耗分も借主負担とする特約があり、かつ借主が それを確認し承知のうえで契約したケースの場合には、自然損耗分も借主負担とされた事例も ありました。 しかし、平成13年4月1日に消費者契約法が施行され、以前とは状況が大きく変わったのです。 賃貸借契約も消費者契約の一つですが、消費者契約法第10条は、契約が民法等の適用に比較し、 消費者の義務を重くし、民法の信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものは無効であると 定めています。 信義則とは、民法第1条2項にある「権利の行使及び義務の履行は信義に従い誠実に之を為すこと を要す」という原則のことです。 従って、借主は消費者、家主は事業者としてこの法律が適用されることになります。 部屋の経年劣化や自然損耗については民法も当然のこととしていますので、これを借主負担とする 特約は、消費者である借主の義務を重くすることは明らかです。 ですから、この特約を考慮して家賃を安くしたなどの事情がない限り、信義則に反して借主の利益 を一方的に害するものとなり、仮に借主が承知の上で契約をしたとしても消費者契約法第10条に より無効ということになります。 以上の通り、平成13年4月1日以降に締結された契約では、特約がなければ当然に家主負担、 特約があっても特約は無効になり同様に家主負担となり、敷金は守られると考えます。 なお、消費者契約法の施行前までに契約された契約についても、契約の更新にあたり新たな契約書 を作成した場合は、新たな合意による更新として新しい契約書作成日が基準となりますので、消費者 契約法が適用される場合もあります。 このページのトップへ 4.家主との退去時の交渉のポイント 部屋の退去後に、場合によっては契約書の返還を要求されることがありますが、借主に契約書の 返還義務はないので注意して下さい。 返還してしまうと、契約内容がどのようになっていたのかがわからなくなり、証拠が手元になく なってしまいますので、やむを得ず返還する場合には、必ずコピーを取っておいたほうが良いで しょう。 管理業者からの見積書、請求書などについても、後のトラブルを解決する上で大切な証拠となる のできちんと保管しておくことが重要です。 また、交渉前に家主や業者から「確認書」、「覚書」などと称して署名捺印の上、返送するよう に求められる場合がありますが、その中身は「敷金から○○万円を差し引くことに異議はない」 などと家主側の請求を認めるものになっているものもありますので十分内容を確認することが必要 です。 なお、敷金の返還請求権は、家主の賃貸借契約は営業として行われているので商行為になり、商法 により5年間で時効になりますから、部屋の明渡しから5年以内ならば請求が可能です。 敷金の返還を求める場合には、必ず日付を入れた書面で請求して下さい。 できれば、内容証明郵便で出すのが確実です。 このページのトップへ 5.住宅金融公庫法による規制 借家が住宅金融公庫の融資を受けた賃貸建物の場合(自分が賃借している建物について融資物件 かどうかが不明のときは、建物の登記簿謄本を法務局で閲覧して公庫の抵当権がついていないか を確認することができます。)、住宅金融公庫法施行規則10条により、「賃貸人は家賃の3ヶ月 分を超えない額の敷金を受領することを除くほか、賃借人から権利金、謝金等(礼金・更新料・ 設備協力金)の金品を受領し、その他賃借人の不当な負担となることを賃貸の条件としてはなら ない(融資の種類によっては6ヶ月分を超えない額の敷金となっています)」という規制がなさ れています。 自然損耗分を借主の負担とする特約が「その他賃借人の不当な負担」にあたるかですが、住宅 金融公庫が発行する家主向けの手引きには、「借主の退去時の原状回復の範囲に、通常の使用に 伴う損耗分を除いていること」を賃貸の条件としてあげているとともに、国土交通省のガイド ラインを添付し、これを守るよう家主に求めています。 従って、自然損耗の修繕費用まで借主に負担させる特約は、不当な負担にあたることになります し、民事上も公序良俗違反として無効にすべきです。 また、同様な法的規制は、特定優良賃貸住宅(いわゆる特優賃)にもあります。 このページのトップへ 6.瑕疵担保責任に関するトラブル 「瑕疵担保責任」とは、不動産の売買契約において売買の目的物に隠れた瑕疵があった場合に 売主が買主に対して負わなければならない責任のことを言います。 「隠れた」とは、通常人の注意を払っても発見できないことを言い、「瑕疵」とは、その対象 不動産について通常有すべき品質・性能を有していないことを言います。 例えば、台所の排水不良や漏れ、床の沈み・破損、屋根や外壁からの雨漏りなどが隠れた瑕疵 にあたります。 買主は売主に対して、契約の目的が達成できない場合には、売買契約の解除や損害賠償が請求 ができます。 また、仲介業者である不動産会社に関しても、「土地の地盤沈下により建物が傾いた」「過去 に自殺があった物件であった」「建物がシロアリに害されていた」等、仲介業者の責任が追求 されるトラブルも起こっています。 この売主ではない仲介業者に対しては、不法行為責任や債務不履行責任に基づき損害賠償の請求 がなされます。 法律が規定する「瑕疵担保責任」には以下のものがあります。 (1)宅地建物取引業法上の責任 宅建業者が売主の場合、その目的物の瑕疵担保責任の期間について、引渡しの日から2年以上 となる特約をする場合を除き、民法に規定するものより買主に不利となるとなる特約をすること はできません。 例えば、瑕疵担保責任の期間を引渡しの日から1年とする特約をつけた場合、この特約は無効 となり、民法の規定が適用されます。 (2)民法上の責任 契約の解除または損害賠償の請求は、買主が「隠れた瑕疵」の事実を知ってから1年以内にする 必要があります。 また、売主は瑕疵担保責任を負わない旨の特約をしても、知っていて告げなかった事実について は責任を免れることはできません。 (3)住宅の品質確保の促進に関する法律上の責任 新築住宅(完成後1年以内未満のもので、かつ、人が住んだ事がないもの)の場合、売主(請負 人)は引渡しの日から10年間、住宅の「基本構造部分」について、瑕疵担保責任を負うことが 義務付けられています。 基本構造部分とは、「住宅の構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で 定めるもの」と規定されています。 (4)消費者契約法上の責任 消費者契約とは、事業者と消費者との間で締結される契約を言います。 消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに、当該瑕疵により消費者に生じた損害を賠償する 事業者の責任の全部を免除する条項は、無効となります。 上記の「隠れた瑕疵」とは、買主が瑕疵を知らず、または通常の注意をしても知り得なかった瑕疵 を言います。 つまり、買主が取引上一般に要求される程度の注意をしても発見できないような瑕疵、あるいは、 目的物に瑕疵のあることを知らずかつ知らないことにつき、過失のない場合の瑕疵についてである とされています。 また、買主が売主に対して「瑕疵担保責任」を追及するには、 @ 売買の目的物に瑕疵がある (その目的物が通常有すべき性能・品質に欠けるところがあることを意味します。) A その瑕疵が「隠れた瑕疵」であること B その瑕疵が契約締結時に存在していたこと が必要になります。 この場合の売主の責任は無過失責任になります。 また、請負契約の場合には、請負人の「瑕疵担保責任」(補修義務・損害賠償・契約解除)があり ます。 もし、仕事の目的物(建物)に瑕疵があった場合、注文者には修補請求権がありますが、その瑕疵 が重大なものでないのに修補に多額の費用がかかりすぎる場合には請求できず、修補に代えて損害 賠償の形をとることになります。 また、注文者は、始めから修補の代わりに損害賠償を請求することができます。 修理をしても損害のあるときは、修補と損害賠償の両方の請求ができます。 さらに、目的物の瑕疵が重大であり、注文者が目的が達成できず、かつ修補も無理な場合には、 注文者は契約を解除することができます。 但し、建物やその他の土地の工作物については、完成後はたとえ重大な瑕疵があったとしても請負 契約を解除することはできません。 この土地上の工作物、建物に関して上記の権利行使を注文者ができる期間は、民法では、木造は5 年、鉄骨や鉄筋コンクリート造は10年と定められていますが、特約で、一般の請負契約では、 完成後の引渡しから、木造は1年、鉄骨や鉄筋コンクリート造は2年となっていることが多いよう です。 中古物件においては、新築の場合とは異なり経年劣化があるので「瑕疵がある」としてトラブル になりがちです。 業者売主・消費者買主の取引では、瑕疵担保責任について買主に不利な免責特約は、原則として 無効(宅建業法40条)とされていますが、担保責任が問われるのは、「隠れた瑕疵」ですから、 仮に瑕疵や欠陥がある場合に、「付帯設備表・物件状況報告書」等に瑕疵等がある旨を表示して 取引をすれば、隠れた瑕疵には当たらないことになりますので、購入時には十分確認することも 必要です。 また、売買契約上の瑕疵担保責任には、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」による特例を 除いて、物件の補修義務がありません。 しかし、買主の利便を考慮して、売主は不良箇所を無償で補修することがあり、一定の基準を 設けたいわゆる「アフターサービス」による補修を行っています。 このアフターサービスがある場合でも、その期間は建物の部位や欠陥の状況によって異なります。 通常、短い場合で1年、長い場合で10年となっているようです。 しかし、買主の使用上の不注意や経年劣化が原因である場合は、アフターサービスの対象外と なりますので注意してください。 このページのトップへ 7.借地権に関するトラブル 借地権に関するトラブルには、主なものに、契約更新(更新料)に関するトラブル、地代等の 増額に関するトラブル、退去料に関するトラブル、また、譲渡・転貸及び建替え・増改築の承諾 等に関するトラブルなどが挙げられます。 まず、借地権とは、建物所有を目的とする地上権または土地の賃借権のことを言います。 賃借権は、債権であるのに対して、よく比較される地上権は、物権ですので地主の承諾を得ないで、 第三者に地上権を譲渡したり、賃貸することができます。 賃借権は賃貸人の行為を通じて土地を間接的に支配できるのみで権能が弱いため、賃借権を強化 して両者の権能の差を少なくし(賃借権の物権化)、賃借人を保護するため借地法が制定され、 平成4年施行の改正法(新借地借家法)に引き継がれています。 平成4年8月1日から新しい「借地借家法」が施行され、同日をもって今までの「借地法」「借家 法」「建物保護に関する法律」は廃止されました。 しかし、新法の施行前からすでに締結されている借地法、借家法には新法の定める存続期間や更新 などに関する多くの規定が適用されず、「なお従前の例による」ものとされ、旧法が適用されること になっています。 (1)借地権の存続期間について 平成4年8月1日以降と新法の施行前の旧借地借家法とでは、適用が異なっています。 【 新借地借家法の存続期間(定期借地権以外の普通借地権の場合) 】 (a)当初の存続期間 借地権の存続期間は、堅固、非堅固の区別なく、一律30年となります(法3条)。 但し、当事者が特約によりこれより長い期間を定めたときは、その期間となります。 (b)更新後の存続期間 当初の存続期間が満了したのち借地契約が更新された場合は、1回目の更新のときは、 その存続期間は20年、2回目以降の更新からは10年となります。 【 旧借地法の存続期間 】 (a)存続期間の定めがある場合 石造・レンガ造・土造・コンクリート造・ブロック造などの堅固な建物は30年、その 他の建物(木造など)は20年より短い期間を定めた場合には、期間の定めのないもの と、みなされます(旧借地法2条2項)。 もちろん、これ以上の期間を定めることは自由です。 (b)存続期間の定めのない場合 法定期間として、堅固の建物は60年、その他の建物は30年となります(同法2条1項)。 契約で堅固かどうかを定めなかったときは、非堅固建物所有の目的とみなされます(同法 3条)。 また、期間満了前の建物が朽廃した場合は、借地権は消滅します。 (2)定期借地権について(存続期間等) 新法では、新しく「定期借地権」という制度を設けています。 これは一定の期間だけ存続する借地権です。 存続期間については、事業用定期借地権以外の一般定期借地権の場合には最低50年以上 となっています。 また、更新はしない(建物を地主が買取らない場合、土地は更地で返還するのが原則です。)、 存続期間中に建物が滅失した場合、再築しても存続期間の延長はない、契約が終了したとき は、建物は買取らない、などを定めることができます。 (3)借地契約の更新について(更新拒絶の要件) 借地権の存続期間が満了する場合、当事者の合意により更新することができますが、期間満了 の場合でも借地人を保護するため、法は規定を設けています。 借地権の存続期間が満了するとき借地上に建物がある場合に限り、借地権者は契約の更新を 請求することができます。 この更新請求を地主が拒絶するためには、遅滞なく異議を述べ、しかも「正当事由」がなけれ ばなりません。 借地人の更新請求や使用継続に対する土地所有者(借地権設定者)の異議は「正当事由」が なければ述べることができません。 旧借地法は、正当事由の内容を「土地所有者が自ら土地を使用することを必要とする場合、 その他正当の自由」と規定しています。 新法では、これを明確にし、正当事由の考慮要素として、 ・借地権設定者及び借地権者(転借地権者を含む)が土地の使用を必要とする事情 ・借地に関する従前の経過 ・土地の利用状況 ・借地権設定者が土地の明渡しの条件として、または土地の明渡しと引換えに借地権者に 対して財産上の給付をする旨の申出をした場合における申出(いわゆる立退料のこと) であるとしています。 (4)借地権の更新料に関するトラブル 借地権満了に伴って、更新料をどうするのかに関しては、多々トラブルがあります。 多くの地主はこの更新料を借地人に要求していますが、更新料を規定する法律上の条文は ありません。 従って、原則として更新料の支払いをする義務はなく、更新料を支払って合意更新するか、 支払わずに地代のみを支払って法定更新するかは、借地人の判断によるものとされています。 しかし、相当数の人が更新料の支払いを一つの慣習として認めていることは否めない事実 です。 法令上に根拠がなくても、「商慣習」または「事実たる慣習」として、地主との話し合い により、ある程度の金額が支払われています。 この更新料の性格は地主からみれば、安すぎる賃料の補充の意味があり、借地人から見れば、 訴訟に持ち込むことなく合意で更新する利益の対価という意味があるかもしれません。 一般に合意更新する場合の更新料の水準は、更地価格の5%程度、または年額支払地代の 5年分程度、あるいは借地権価格の3〜7%程度となっている場合が多いようです。 しかし、定期的な地代の値上げをしていない場合、地代が割安の場合、前回の更新料がなかっ たか安かった場合等は若干割高になるようです。 (5)地代等の増減額請求 地代または土地の賃料が、土地に対する公租公課の増減、土地の価格の高騰・下落その他の 経済事情の変動により、または近傍類似の土地の地代・賃料に比較して不相当となったとき は、当事者は地代等の増減を請求することができます(法11条)。 但し、当事者間において一定期間増減しない旨の特約があった場合には、経済事情の変動が あっても増額請求はできません。 また、民事調停法により、原則として地代等の増減額をめぐる紛争については、訴訟を提起 する前に、まず調停の申立てをしなければならないことになっています。 このページのトップへ 8.私道に関するトラブル 不動産をめぐる各種のトラブルというと、媒介業者(不動産業者)が関係するケースが多いと 思われますが、土地等を所有(使用)していると、隣地との境界の問題や官地や道路に関する 問題なども意外とよく耳にする事があります。 ここでは、多少専門的になりますが、道路(私道)に関するトラブルを取り上げてみたいと思い ます。 私道とは、個人が所有し、私的に利用している道路のことですが、公道における道路法のような 管理法をもたない道路であり、その権限(所有権・賃借権など)に基づき土地を通行の用に供 しているものを言います。 私道は、私人が所有する土地ですので、公道とは異なり誰でも自由に通行することができる訳 ではありません。 通行するには、原則として通行する権利がなければなりません。 実際のケースでは、私道の所有者が通行を黙認していたり、あるいは好意的に認めている場合 もありますが、通行を拒否されれば原則として通行はできないことになります。 建築物の敷地については、「道路」に2メートル以上接していなければならないと建築基準法 に規定されています。 これを「接道義務」と言いますが、この「道路」とは建築基準法上の道路を意味しており(法 42条)、一般の交通の用に供されている道のうち、原則として4メートル以上の幅員がある もので、市町村道である公道の他、特定行政庁が道路位置の指定をした私道(道路位置指定道路) もこれに含まれます。 (この原則の例外として、42条2項により、幅員4メートル未満でも道路とみなされる、 いわゆる「2項道路」(指定道路・みなし道路とも言う)の例外があります。) 私道のトラブルについては、今まで事実上通行していたのに(他人が所有する)私道の通行を 拒否されたり、無料で通行していたのに突然、償金(通行料)の支払いを求められたり、通行 地役権の時効取得を主張されたり、囲繞地(袋地)の自動車の通行を妨害されたりなどのトラ ブル等があります。 【 私道を通行する権利 】 法定通行権の囲繞地通行権の他、通行地役権、賃借権、使用貸借等の債権的通行権、慣習上の 通行権、権利の濫用に基づく反射的な通行権などがあります。 【 囲繞地通行権(袋地通行権) 】 公道及び私道に直接通じていない土地(袋地)の所有者が、その袋地を囲んでいる土地(囲繞地) をその所有者の承諾を要しないで公道(私道)まで通行できる権利を言います(民法210条)。 これは合理的な不動産の利用を図る為の社会経済的見地から、法律上当然に発生する権利ですが、 通行の場所及び方法は、通行権者にとって必要であり、かつ囲繞地のためにもっとも損害の少ない 場所を選ばなければならないことになっています(民法211条1項)。 また、通行権者は必要に応じて通路を開設することもできます(同条2項)。 共有地の分割または土地の一部譲渡の結果、袋地が生じた場合以外は、原則として通行権者は償金 を支払わなければなりません。 なお、土地が池、沼、川、海、崖に囲まれている場合についても、準袋地とされ袋地通行が認め られています。 但し、公図上は公路があることになっていても、実際には他人が占拠していて通行が不可能な場合 にも、この権利は認められると解されます。 そして、囲繞地通行権については、法文上は囲繞地所有者のみに認められているものです。 しかし、その規定の目的とするところは、隣接する土地相互の円滑な利用を調整するためのもの ですので、地上権者、永小作権者、対抗力のある借地権者などの土地利用者にも認められています (通説・判例)。 さらに、囲繞地上の建物の賃借人(借家人)にも認められるべきかが問題となっています。 建物の賃借人には、民法423条の要件に従い、囲繞地の所有者、借地人などの有する囲繞地通行 権を代位して行使することは許されます(高等裁判所・判例)。 しかし、借家人は袋地そのものを独立して直接利用する権利は持っていないので、建物賃借人独自 の囲繞地通行権が認められるかどうかが問題になりますが、最近は建物賃借人にも認める見解が多く なっているようです。 【 通行地役権 】 通行地役権とは、他人の土地を自分の土地のために通行の用に供することができる権利です (民法280条)。 この場合、自分の土地を「要役地」、他人の土地を「承役地」と言います。 この通行地役権は、主に設定契約あるいは時効により取得されますが、要役地に従属する権利 なので、要役地から分離することはできず原則として要役地所有権に伴って移転します(民法 281条)。 また、取得した地役権は、登記をしておかないと、原則として第三者に対抗することができま せん。 【 債権契約による通行権 】 私道の通行は、その目的となる土地を借用する契約(賃貸借契約・使用貸借契約)を結ぶこと によっても可能です。 但し、これらの貸借契約はいずれも通行権者の通路に対する独占的使用を認めることになり ますので、私道の共同使用をする場合には不適当であるといえます。 【 権利の濫用に基づく反射的な通行権 】 囲繞地通行権や通行地役権などの権利が積極的に認められないとしても、私道所有者がなす 通行妨害行為を権利の濫用として排除できる場合があるとすれば、その反射的効果として 通行する権利が認められる場合があるという判例があります。 このページのトップへ 9.不動産トラブル予防のために 以上、簡単ではありますが、不動産トラブルについて一通り見てきました。 ここで、ご注意いただきたいことは、自分勝手な判断は決してしない、ということです。 不動産トラブルは、複雑な例も多く、よくわからないままことを進めてしまうと、取り返し のつかない結果を引き起こしてしまう場合もありえます。 自分だけではよくわからない・・・ そのような不動産トラブル予防のために、私たちがいます。 ささいなことでも、まずはこちらにお気軽にご相談ください。 このページのトップへ |
|||||
| 当事務所の全てのサイトにつき、無断の転用・転載を厳にお断り致します Copyright (C) 2007 , 湘南総合法務オフィス , All rights reserved |
|||||